關西文化圏

關西には他の地域では通じない言葉、習慣がある。
エスカレーターは右側に並び、左側は追い越す人の爲に開けるのが關西以外の日本の習慣である。(外國人がそれを知らずに日本國内の秩序を乱す事もある。左側をあけるのは東京と蘄岡だけか?)關西では、他の地域では通じない常識といふものが結構あるやうに感じた。
首都東京で動き出した事とに全國が其の後を追おうとする時に關西だけは獨自の文化を固守せうとしてゐるやうに感じる。
關西で舊字軆(その流れをくむ)が厳然と使はれている例がある。
「車輌通行止め」(舊字軆では「車輛通行止め」)
「證券」
「四條」
「十三(じゅうそう)」(サム→サウ→ソウと變化するのはとても自然だ)
町自軆も、都市開發をした結果の東京の整然とした町竝み(高層ビル群、低層ビル街など區分けがされてゐる)に對して、大阪は町の中に高層ビルが所々によきによきによきによき出てゐる。
大阪は東京ほど町に人が密集して壓迫感を感じるほどごみごみしてゐないところがよかった。東京ほど、ホームを探すだけで苦慮する事もなかつた。ただし、市街地が廣かつた。新幹線で外を見てゐると、岡山から大阪まで、トンネルから出た時には必ず、家々が立ち竝んでゐた。關西は姫路までだと思つてゐたが、實際岡山の辺りまで大阪の續きのやうに感じた。岡山の人はエスカレーターの左右のいづれをあけるのだらうか。