朝鮮人と日本人の遺伝的な差異

 個人を見れば、モンゴロイドの中ならどこの国の人でも決して不自然ではないかもしれないが、地域ごとに集団として調べると、特徴が浮き彫りとなる。
 ミトコンドリアは母系で特別変異がない限り、そのまま受け継がれる。父系ではY型染色体の一本しかない部分は先祖代々父系で受け継がれるそうだ。
 y型染色体のほうで、樺太、千島列島、北海道、本州、四国、九州、琉球に祖先を持つ男性には、大陸の人には見られない、日本列島特有の遺伝子の方があるという。その遺伝子を持つ人はアイヌ人に最も多い。D2という型が日本人特有なのだそうだ。D2の型を持つのはほかに中国の山岳民族にも見られるが、アイヌ人ほど高くはない。私のルーツがある九州の男性にもD2は3割ほど見られるが、韓国人に多いO2b、O3が多い。南琉球の男性には日本列島固有の染色体や、中国大陸に多い染色体が少なく、北方の内陸アジアや韓国人に多い染色体の型が7割だ。この地域は基本的に日本語と基本語彙が同じだ。
韓国人におおいO2bだが、これが通じる地域と、日本語が通じる地域が共通している。青森から、南琉球まで、基本語彙が共通する地域の人にはこの染色体がある。
 母音が5つからなる日本人とアイヌ人は列島特有の染色体を持つ人の割合が比較的に高い。こちらは琉球北部にもこの染色体の肩を持つ人が多いのに母音が3つであることが矛盾だ。
 前者の韓国人に多い型の遺伝子を持つ地域で日本語が話されているというのは確かだが、韓国語は母音の数が日本語に比べて桁外れに多いので、現代の日本語の元を作ったのが韓国から後で渡ってきた人だと間では断定できないが、日本列島先住民の血が濃いアイヌ人と今の日本人の言葉はずいぶん違う。日本語を話す地域には韓国から伝わった稲作が行われていた。稲作文化と日本語の広がりにはつながりがありそうだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA